PDFport®とは
印刷業界におきましては、PDF入稿によるアウトソーシングの業務が多くなってきております。 入稿されたPDFをそのまま印刷することはできず、郵便番号でのソート、印刷ロット単位での分割、管理番号の追加印字、封入封緘用バーコードの追加印字など様々な加工が必要とされています。
管理テキストの作成、再印刷時に必要なページの抜き出し、抜き出したページのマージなど印刷工程における効率性も必要とされています。
これらPDF入稿に対応する為に、ポーラ・メソッドはPDF加工アプリケーション・PDFport®を開発しました。
PDFport®アプリケーション
- Microsoft🄬 Windows OS(日本語版) 64bit版で動作します(Windows10 Pro ⁄ Windows11Pro ⁄ WindowsServer2016 ⁄ WindowsServer2019)。
- ポーラ・メソッド独自のPDF解読&出力エンジンを使用しています。
- グラフィック・ユーザー・インターフェイスでワークフロー(加工処理定義)を作成できます。
- シンプルなコマンドプロンプト用アプリケーションが付属します(作成した加工定義ワークフローファイルをコマンドラインで実行できます)。
PDFport®-4の機能とワークフロー運用の例
文字列の抽出
入稿されたPDFから1通の始まりページを意味する管理番号や、ソートに使う郵便番号などのPDFページ上の文字列抽出を行いページ属性を生成します(ページ属性にて1通=1件のページ範囲認識が行われます)。
ページ属性はテキスト形式で出力できます(PAFファイル)。
セレクト&マージ&ソート
入稿されたPDFを入力とし、文字列抽出で出力されたページ属性(PAFファイル)の情報を元にPDFページのソートを行えます。ソート結果に対応したページ属性(PAFファイル)の出力もできます。
OMR値生成
ページ属性を元に、OMRの値を生成する事が出来ます。生成したOMR値を入れたPAFファイル出力もできます(クアディエントジャパン製の封入封かん機OMRに対応)。
シート作成・OMR追加印字
ページに余白を追加することができます(ページサイズ変更)。
そしてOMR値が生成されたページ属性(PAFファイル)の情報を元にページ上へOMRバーコードを印字できます。
※PAFファイルとはPDFport独自のページ属性情報ファイルです(Unicode CSV形式)。
PDFport®-4のツール群を使った加工定義ワークフロー作成画面とツール設定ダイアログ
ツールボックスにリストされている実行ツールを選び、プロセス実行テーブルにセットすることでワークフローを作成します。
各実行ツールには、実行に必要な設定ダイアログを用意しております。
処理実行時には、プロセス実行テーブルに並んだ定義済みツール群が上位から下方に順に実行されPDFは加工されます。
PDFport®-4のツール概要
PDF入力 | |
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単ファイル入力 | ファイル名指定による1ファイル入力。 |
フォルダ内PDFの一括入力 | 指定フォルダー内のPDFファイルを処理対象とします(全PDFファイルを1つに纏めて読み込みます)。 |
PDF出力 | |
単ファイル出力 | 処理結果を1つのPDFファイルとして出力します。 |
分割出力 | 処理結果を指定数のページ、または送付物で分割して出力します。 |
仕分け出力 (送付ページ数上限設定) |
1つの送付物内のページ数の範囲定義によりファイル分割出力ができます。ページ属性(PAF)内の値を参照しファイル分割出力もできます。 |
ページ索引(ページ属性の生成や加工) | |
フィールド名の追加・変更 | 管理番号等をセットするためのフィールドを、PAFに追加します。 |
顧客番号データ生成 | 顧客番号用のカウンターを生成します。 |
マクロ定義フィールド | フィールド値をマクロ機能で全体ページ数や1通内ページ数カウンター文字列を生成します。 管理番号をページ上へ印字する要件で使用します。 |
OMRフィールド生成 | OMRバーコード用のフィールド値を設定します |
PAF形式でファイルに保存 | 現時点でのページ属性情報を*.PAFファイル形式で出力します(Unicode CSV)。 |
ワード抽出 | ページから文字列を抽出。ページ属性を生成するのに使用します。 |
フィールド合成 | ページ属性(PAF)のフィールドを合成し新しい値のフィールドを生成。 |
フィールド補完 | ページ属性の前後レコード(ページ)を参照し、空フィールドへ値を埋めます。 |
PAF同封加工 | ページ属性(PAF)を使用した同封加工結果のPAF構築。 |
ページ構成 | |
ページセレクト | ページ番号単位でセレクトページの設定を行います(ページ抽出)。 |
ページ挿入 | ページ挿入の設定を行います。 |
ページソート | ページ単位でのソートを行います。 |
送付物ソート | 送付物単位でのソートを行います。 |
送付物セレクト | 送付物単位でのセレクトの設定を行います(ページ抽出)。 |
レイアウト | |
PDF貼り付け | 指定PDFを貼り付けます。 |
テキスト印字 (OCR-Bフォント) |
OCR-Bフォントの印字設定を行います。 |
バーコード(日本郵便) | 郵便バーコードの印字設定を行います。 |
バーコード(NW7) | NW7バーコードの印字設定を行います。 |
バーコード(CODE39) | CODE39バーコードの印字設定を行います。 |
バーコード(OMR) | OMRバーコードの印字設定を行います。 |
バーコード(QR) | QRの印字設定を行います。 |
バーコード(DataMatrix) | DataMatrixの印字設定を行います。 |
シート化 | |
新規シート作成 | 出力PDFの用紙サイズ等の設定を行います。 |
単純面付け(N-Upper) | 入力PDFに対して出力直前に単純面付け(N-Upper)設定を行います。 ※面付をするとその前のページ属性状態はリセットされます |
串刺し面付け | 入力PDFに対して出力直前に串刺し面付け設定を行います。 ※面付をするとその前のページ属性状態はリセットされます |
実行制御 | |
PDFの遂次入力 | 指定フォルダ内のPDFを1ファイルずつ入力します。逐次出力と共に使用します。 PDF入力系ツールの代わりに使用します。 |
PDFの遂次出力 | 逐次入力と共に使用します、逐次入力で指定された1ファイルのPDFをその1ファイルで出力します。 PDF出力系ツールの代わりに使用します。 |
PDFプレビュー | ワークフロー中にこのツールをセットすると、その加工段階のPDFページを表示できます(別のPDF表示アプリにて表示)。 |
実行時リセット | このツール後に配置するツールから、別のPDFを読み込む異なる処理のワークフローを新たに定義できます。 PDF出力系ツール直後に入れる事が出来ます。 |